2009年5月28日更新
昨年秋、テレビや雑誌などで、バナナダイエットが話題になった。うたい文句は、「朝、バナナを1〜2本食べ、コップ1杯の水を飲むだけでやせられる」。昼と夜は好きなものを食べてよいという手軽さが受けた。
バナナでやせられる理由として、(1)糖質や脂肪を分解・燃焼する酵素が豊富(2)抗酸化作用の高いポリフェノールが多く含まれ、細胞の活性化と代謝を促す(3)食欲を抑えるアミノ酸が含まれる(4)便通をよくする食物繊維が豊富−−などが挙げられている。
こうした理由は科学的に正しいのか。
バナナ1本(100グラムと仮定)は約90キロカロリーで、小さめのおにぎり1個程度のカロリーに相当する。バナナ2本で満腹感を得て、従来の朝食に比べて、摂取カロリーを減らせばやせられる可能性はある。
だが、バナナで朝の摂取カロリーを減らしても、昼と夜の食事で摂取エネルギーを増やせば、やせることはない。体重を減らすには消費エネルギー以下に摂取エネルギーを抑えるしかない。
食べ物健康法の問題に詳しい高橋久仁子・群馬大教授(栄養学)は「バナナを食べてやせたというのは、今まで食べていた朝食よりカロリーが減ったからだと考えられる。バナナダイエットは、要するにバナナを食べて、空腹を紛らすというだけのこと」と話し、特定の食品を食べてやせられると思うのは幻想だと強調する。
毎日新聞より
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